金スマ それぞれの…

「それぞれの涙そうそう」は、本当に見ていて身につまされる思いがします。
(それでも、相手に何かをしてあげられたという思いがある人とない人では、残された側のつらさはかなり違うような気がします)
内容に涙してしまうのもそうなんだけど、どうしても「白い影」を思い出してしまうんですよね。
涙そうそう」という歌に重ね合わせて、つらい出来事を過去の事として昇華させることが出来た人が大勢いるように、私も思えば「白い影」をそういう特別な思いで見てました。
長年中居のファンだったし、正直言って天才外科医をやる中居なんて普通に見てられるどうか不安なぐらいだったのに、そのドラマを見ている間は中居ではなく直江先生として真剣に見ていたのが今となってはおかしいです。
特に前半のいかりやさんとの間のドラマは、一緒にこそとても見てられなかったけど、母と後でぽつぽつと語ったりして。
あまりにも状況が似すぎていたから。
「直江先生みたいな先生だったらねー」という事を、何となくぼんやりと。
嘘を突き通した罪悪感を持っていた私達に、あのドラマの『嘘』についての直江先生の考え方は、救いだったりもして。
ただ、嘘と気付いても本人もやがてその嘘の中に自ら入ってくる…という言葉は、本当に聞いていて辛かった。
それなのに、不思議とその改めて事実を確認させられる辛さにすら癒される気がしたというか。
つらいと思うのは、誰かを失くしたことなのか、それともその当時の自分達の事を思い出すのがつらいのか、どっちなのだろうとかも思ったりして。
そんなこんなで、直江先生というのは特別な思い入れがあるのですが、この金スマの中ではあの涙を見せない凛とした中居を見る度に、直江先生を思い出します。
そして、VTRを見て泣いた後に、その中居の表情を見ると、この自分の涙は何の涙だろう?と少し考えさせられたりもする。
「家族だったりだとか友達だったりとか、そんな人との別離は非常につらい事ですし、たくさんの涙が流れると思いますけども、心の中ではしっかりと生き続けていると思っています…」
締めの言葉、さしさわりのない言葉だけれども、淡々と語られても、言葉以上の何かが心に沁み込んでくるような気がする。
…しかし、やはり「それぞれの涙そうそう」は苦手だわ。
そして、うちの母もやはり「涙そうそう」にしっかりと自分の思いを重ね合わせてますね。CDも買わされましたし(笑)。